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H-1B 専門職者ビザ

H-1Bビザは、特殊技術や知識を必要とする専門職に就く外国人労働者に適合するビザで、専門分野での学士号、または同程度の実務経験が必要となります。 通常、米国の4年制大学を卒業した外国人に利用されることが多いビザですが、国外で学士号を取得した、 あるいは同程度の実務経験がある外国人労働者にも適合します。また、H-1Bビザは職歴のない新卒者でも申請可能です。

H-1Bビザの最大の難点は年間発給数に上限があることです。 移民局の会計年度である10月1日から翌年の9月30日までの1年間に移民局が発給できる H-1B ビザの数は65,000件と決まっていますが、 そのうち6,800件は貿易協定によりチリとシンガポールの国籍者に優先的に割り当てられるため、一般枠は実質58,200件しかありません。 従って、申請に関しては早い者勝ちと言えますから、雇用先が決まり次第なるべく早く申請すること、タイミングを逃さないことが肝心です。

なお、年間発給数のカウントから免除されるケースもあります。
  1. すでに H-1B ビザを保持していて、延長や改正申請が必要な方、雇用先の変更が必要な方、あるいは同時にもう1社で働きたい方。
  2. 過去6年間に H-1B ビザを保持していたことがあり、1年以上米国外で過ごしていない方。
  3. 2年間の母国居住条件から免除を得た J-1 ビザを保持する医師。
  4. スポンサーが、高等学校以上の教育機関、またはその関連・提携関係にある非営利団体、非営利リサーチ組織、あるいは政府リサーチ組織に該当する場合。
  5. 米国で修士号、あるいはそれ以上の学位を取得した方(毎年20,000件まで免除)。
初回H-1Bビザ保持者の滞在期間は、3年になっています。延長は3年間、通算6年まで滞在可能です。最長滞在期間に達した後は、 通常、米国外に1年間滞在しなければ再度HまたはLビザの申請を行うことができません。 しかし、2002年11月にブッシュ大統領が署名した新法「The 21st Century Department of Justice Appropriations Authorization Act」によって、 労働認定証(レイバー・サティフィケーション)、または移民ビザ申請を開始してからすでに365日以上経過している場合は、 H-1Bビザ保持者の6年以降のステータス延長が1年づつ可能になりました。また、すでにI-140雇用ベース移民ビザ申請が認可されている場合には、 3年づつ延長可能です。

H-1Bビザ保持者は、移住する意思を持つことが許されています。配偶者と21歳未満の子供は、H-4ビザを取得することによって、 H-1Bビザ保持者に同伴することができますが、LやEビザ保持者の配偶者とは違い、 H-1Bビザ保持者の配偶者は、米国での就労は認められていません。

申請基準:
  1. EIN(米国法人番号)を保持する在米企業に採用が決まっていること。企業の規模や事業形態、業務内容に関する制限はありません。
  2. 米国内外を問わず、学士号以上の学位、または同程度の専門職としての実務経験を持っていること。実務経験を利用する場合は、3年の実務経験が4年制大学での1年分に相当します。
  3. 職務内容が、特殊技術や知識を必要とする専門職の分野(Specialty Occupation)に相当すること。移民局は、専門職を具体的な職種に限っておらず、非常に専門的な知識を論理的、および実用的に応用することが必要な職、さらに通常、学士号以上の学位を必要とする職と定義しています。
  4. 申請者の学士号、または実務経験と職務内容が関連していること。
  5. 免許が必要な専門職の場合、申請者は免許を取得していること。
  6. 在米企業は、申請者に対し最低給与額を保証すること。最低給与額とは、外国人労働者が就労する地域で、同職に従事している労働者に支給されている平均給与額、またはスポンサー企業で外国人労働者と同程度の学歴や経験を持ち、同職に就いている従業員に支給されている給与額のどちらか高い方のことを言います。
H-1Bの現状:

H-1B申請が抽選で行われるようになって以来、スポンサー企業様から申請に対する懸念の声が増えております。 よい人材を採用しても、抽選で漏れると結果的に解雇しなければならないため、H-1B申請や人材を育てるのにかかる手間や費用が無駄になってしまう可能性があるからです。 これは、一企業にとっては大変大きな負担と言えます。これまで、議会で何度となくH-1Bビザに対する救済策が話し合われていますが、この数年来実現したものがないことを考慮すると、 企業としては、H-1Bに変わる対策を考えなければなりません。

その対策の一つとして、すでにH-1B ビザを取得している人材を採用する企業様が以前に比べ増えています。 過去においてH-1B発給のカウントをされた人を転職採用する場合においては、H-1B ビザのトランスファーという形で申請が可能です。 H-1B のトランスファーは、年間発給数の制限を受けることなく、他の申請要件が整っていれば、常時申請が可能です。

別の対策としては、一度米国外の関連企業で経験を積んでから、米国にLビザで駐在員として戻って来ることも一つです。 Lビザは、特殊技術・知識保持者、あるいは重役・管理職者の人材が取得できる可能性があります。 目安としては、関連企業で2、3年の経験を積めば前者に、それ以上の経験であれば後者に該当すると考えてよいでしょう。

Eビザもまた一つのオプションではありますが、就労経験のない新卒者のEビザ申請は一般的ではありません。 ただし、アメリカの大学を卒業する前に、日本で就労経験のある方などは、Eビザの取得可能性はあるといえるでしょう。